2010年02月18日
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明石元二郎といえば

Written By: 川俣 晶連絡先

明石元二郎より

私たちの多くは、日露戦争中の革命支援工作とその当時の階級で「明石大佐」として知るが

 うろ覚えの記憶によると、私の場合、おそらく明石元二郎の名前を知ったのは、星新一が父親について書いた小説「人民は弱し 官吏は強し」に出てくる台湾総督が最初です。あとから、日露戦争の話と同一人物と気付いたような気がします。というのは、なぜか情報関係の話は「汚い」と思うのかみんなあまり触れようとしないわけですね。日本海海戦で勝ったとか、旅順を落としたとか景気の良い話は割としばしば目に付きますが、ロシア革命を支援した日本人がいるといった話はあまり出てこないようですね。だから、台湾総督としての名前の方がかえって目に付くのかも知れませんが、星新一のショートショートを右から順に読んでいたら間違って読んでしまったこういう本でなければ出てこない名前とも言えるのかも知れません。(同じ装丁のシリーズとして「人民は弱し 官吏は強し」もショートショートと並んでいたのだ)

余談 §

 ちなみに、これは歴史趣味の原点の1つかもしれません。全く別個の経路で辿って同一人物にたどり着くことは意外性のある面白さだったので。しかし、卑弥呼でも織田信長でも山本五十六でもなく、明石元二郎が原点の1つというのもかなりひねくれていますね。ははは。

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